保険証の種類を一覧でみると凄い数!気になる記号、番号、保険者番号や色の違いの意味を知る!

2017/03/25

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療保険は、会社勤めをしていると「社会保険」、自営業の場合では「国民健康保険」などとなんとなく理解していても、実際にはもの凄く種類があります。

医療事務などをやる方などは、最初の頃はその種類で目が回ってしまうと思いますが、一覧で見ればそれもスッキリする!というものです。

ここでは、保険の種類を一覧で整理して、保険証とはどんなものか分かりやすく全体像把握するとともに、保険証に記載されている番号や記号、保険者番号の意味、最後に医療制度を一覧にして整理し、全体をまとめて見てみましょう!

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大きく分けて種類は3つ

保険証の種類、実はもの凄く沢山あります。
一度に見るとわかりづらいですが、大きく分けると以下3つ。

保険制度の区分け 保険の対象
●職域保険(被用者保険) 俗に社会保険、社保と言われるものです。
公務員や教職員、職場に勤める方々、つまりサラリーマンなどが入る保険です。
●地域保険 国民健康保険ですね。
上記以外の方、つまり自営業をしている方が入る保険です。
●後期高齢者医療制度 上に出てきた2つの保険に入っていた方が、75歳以上になると移行する保険です。
65歳以上で寝たきりの方も対象になります。

基本はこういった3つの区分けになっています。

最後の「後期高齢者医療制度」は少し特殊ですが、種類の多さにびっくりするのは、初めの職域保険が非常に多彩であることからなんですね。

では更に詳しく見てみます。

  • ※)社会保険という言い方について
    「社会保険」は年金なども含まれた総称として用いられますので、医療保険としての職域保険とは混同しないようにしてください

保険証の種類を一覧で見てみる!

上で見た3種類を更に詳しく見ると、以下のようになります。

保険の種類一覧 対象
●職域保険 (被用者保険) 全国健康保険協会管掌健康保険
(協会けんぽ)
中小企業のサラリーマンとその扶養者
(会社に健康保険組合がない)
組合管掌健康保険
(組合健保)
大企業のサラリーマンとその扶養者
(会社に健康保険組合がある)
船員保険 船員とその扶養者
日雇健康保険 日雇い労働者(※1)
国家公務員共済 国家公務員とその扶養者
地方公務員共済 地方公務員とその扶養者
私立学校教職員共済 私立学校教職員とその扶養者
自衛官診療証 自衛官とその扶養者
●地域保険 国民健康保険(国保) 自営業(上にある職域保険の対象ではない人)
前期高齢者医療制度 65歳~74歳で上にある職域保険の対象ではない人
●後期高齢者医療制度  75歳以上
65歳以上で寝たきりの方も対象

※1)「日雇労働者」について
普段の生活の中で聞く「日雇い」とはイメージが異なり、期間、働く場所など厳密に定義されています

共済では国家公務員、地方公務員、私立学校教職員と分けてますが、更にこの中で細かく分かれます。

とても沢山の種類がありますね。

保険証の記号、番号、保険者番号の意味

上で見た保険証の区分けに関連して、保険証に記載されている「記号」「番号」「保険者番号」について、どういったものか見てみましょう。

引用元 全国健康保険協会

保険に加入している人は「被保険者」。
その保険を責任持って運営しているのが「保険者」であり、全国健康保険協会、健康保険組合がそれにあたります。

ということから、保険証のあなたの名前のところは「被保険者」、その保険を責任持って運営している「保険者」が一番下に記載されています。

保険証の「記号」とは

保険証に示される「記号」とは「事業所整理記号」で、つまり保険者(あなたの保険を管轄するところ)を示しています。

  • 記号の意味
    • 「国民健康保険」:運営する地方公共団体(市区町村)を示す
    • 「職域保険」: 勤務先の企業などの記号になっている
      (同じ職場の人では同じ記号となる)

ということになりますね。

全国健康保険協会(協会けんぽ)の例では、漢字やひらながを変換表を用いて数字に変換しているようです。

保険証の「番号」とは

「記号」のとなりの「番号」は何か、といえば、「記号」に示される管轄の中での整理番号です。

妻、子供など、扶養となる方とは同じ番号になります。

  • 番号の意味
    • 「国民健康保険」:加入順に番号が振られる
    • 「職域保険」:退職者も含め、1番から順番に番号が振られる

となっています。

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一番は誰だ!?

会社であれば、保険組合創設時の社長や幹部など、役職順に1番から順番に番号が振られる、ということが想像できますので、

保険証の番号1番は社長!

と見てもよさそうです。

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とっても大切な保険証。普段はまじまじと見る、ということもないと思いますが、それでもふと保険証を見てみると、何やら記載されている記号や番号が何を意味しているのか気になります。実はこれ

では、国民健康保険の一番は誰なんでしょうか?

国民健康保険は運営するところが地方公共団体(市区町村)となることから、保険制度が出来て”さぁ、番号つけていくぞ!”という時に、住民票のあいうえお順などで、順番に番号を発行した、ということが考えられそうですね。

ちなみに歴史的に見れば、職域保険は、1922年に施行された健康保険法から、また地域保険は1935年に埼玉県越谷町(現在の越谷市)で誕生した地域健康保険制度に端を発し、1938年に国民健康保険法が発せられる、といった流れになります。

現在のように国民皆保険体制となったのは1961年のことです。

保険証の「保険者番号」とは

続いて「保険者番号」。

上で見てきた多くの種類がある保険証ですが、この多くの種類を区別している番号が含まれるものです。

基本は8桁
国民健康保険(退職者の場合を除く)は6桁

となっています。

その番号の付け方は適当にやっているものでは勿論なく、厚生労働省の資料でしっかり規定されています。

保険者番号は8桁で、以下の形です。

番号の意味 補足
最初の2桁 法別番号 医療保険制度の各区分を示す(国民健康保険では、この2桁が無い)
次の2桁 都道府県番号 保険者などの所在地(都道府県)を示す
次の3桁 保険者別番号 保険の種類により管轄する責任者により定められる番号
(責任者とは、社会保険事務所ごとに社会保険庁長官、国民健康保険組合ごとに都道府県知事となる)
最後の1桁 検証番号 上3つの番号に対し、ある計算式に基づいて計算した結果の番号。
(上の3つが正しいかどうかを判断(検証)するためのものですね)

最初の2桁は、厚生労働省の以下の資料で規定されています。

  • 国民健康保険では6桁
    国民健康保険では、最初の2桁(法別番号)がなく、
    「都道府県番号」(2)+「保険者番号」(3)+「検証番号」(1)
    の計6桁となります。

    ※)国民健康保険でも退職者の場合は、法別番号が付く8桁となる

法別番号について

大枠で抜粋して一覧で見てみると、以下のようになります。

保険制度 区分 最初の二桁
職域保険 全国健康保険協会管掌健康保険
(中小企業のサラリーマン系)
01
船員保険 02
日雇健康保険 03 または04
組合管掌健康保険
(組合健保)
(大企業のサラリーマン系)
06
自衛官診療証(自衛官) 07
共済組合 国家公務員共済組合:31
地方公務員等共済組合:32
警察共済組合:33
公立学校共済組合 日本私立学校振興・共済事業団:34
特定共済組合
(特例退職被保険者)
63,72~75
国民健康保険 国民健康保険法による退職者医療 67

後期高齢者医療制度

  39
公費負担医療制度 各種 結核医療:10、
生保(医療扶助):12
など多数

10~25,28~30, 38, 51~54, 66, 79

都道府県番号について

北海道の01から順に、沖縄の47まで番号が振られています。

番号 都道府県 番号 都道府県 番号 都道府県 番号 都道府県 番号 都道府県
01 北海道 11 埼玉 21 岐阜 31 鳥取 41 佐賀
02 青森 12 千葉 22 静岡 32 島根 42 長崎
03 岩手 13 東京 23 愛知 33 岡山 43 熊本
04 宮城 14 神奈川 24 三重 34 広島 44 大分
05 秋田 15 新潟 25 滋賀 35 山口 45 宮崎
06 山形 16 富山 26 京都 36 徳島 46 鹿児島
07 福島 17 石川 27 大阪 37 香川 47 沖縄
08 茨城 18 福井 28 兵庫 38 愛媛    
09 栃木 19 山梨 29 奈良 39 高知    
10 群馬 20 長野 30 和歌山 40 福岡    

※)社会保険事務所の所在地都道府県番号表では、別の番号が振られてたりします。(少々ややこしいですね)

保険証の見分け方:調査票などへの記入

学校などに提出する、たとえば保険調査票などの資料に、保険証の種類を記入する場合があります。

保険証の種類の他にも記号、番号などを記入するものですが、保険証の種類は、上の方で見てきたものです。

保険者番号で確認

保険証に記載のある「保険者番号」を見てみてください。

  • 6桁なら、国民健康保険
  • 8桁なら、職域保険(社会保険)

選択肢などで「国民健康保険」「社会保険」などと大枠なくくりになっていれば、以上で見分けがつきます。

具体的に保険証の種類の記載が必要な場合には、

  • 職域保険では、保険者番号の先頭2桁(法別番号)を見て、該当する区分の保険が具体的保険証の種類になります。
  • 国民健康保険は、国民健康保険ですね。
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保険証の色の種類は気にするな!

保険証は実は色々な色のものがあります。

簡単にいえば、上で見てきた保険者(全国健康保険協会、健康保険組合など)によって様々、ということです。

保険証の種類の一覧を見ても、実に様々な保険証があることが分かりますが、職域保険では多くの健康組合や共済組合の数だけ違う色がある、といっても良いと思います。

また有効期限が切れて新しくなった場合に、色が変わる場合もあります。これは、古い保険証と新しい保険証を区別しやすくするためのようですね。

ということから、私のは黄色、あの人のは緑色、別の人は水色、どうして!?といった事は、特に気にせず、カッコイイ色使いや可愛い色使いだったら「いいなー」と思っていればよいですね。

医療制度の一覧を更に見てみる

保険証の種類や、記載のある記号や番号など、いろいろ見てみました。

普段は自分が加入している保険は何かだけを知っていればよいですが、これが逆に保険を利用する方を対応する医療事務の現場では、今まで見てきた様々な保険証に加え、他の保険制度もありますから、その大変さも分かりますね。

ということから、最後に医療事務などでは当たり前の知識となるのでしょうが、保険証に関連して医療制度を一覧にまとめてみます。

医療制度 概要
医療保険制度  職域保険(被用者保険)、地域保険(国民健康保険)
後期高齢者医療制度  75歳以上の方対象(65歳の寝たきりの方も含む)
労災保険制度  通勤途中含み、業務中に負傷した場合や病気になった場合の保険制度
公費負担医療制度  戦傷病者、感染症、身体障害、郊外、難病などを対象とした保険制度
介護保険制度  40歳から加入し、65歳以上で要介護認定された場合にサービスを受けることができる保険制度

健康である普段は意識しませんが、こうした様々な制度で守られていると分かると、かならず役に立つと思います。

いざという時にあわてないよう、普段から少しづつでも知識として持っていたいですね。

保険証に関する言葉の理解

保険者と被保険者

保険者は、保険証の下にも記載されている、あなたの保険を責任持って運営する組織です。

保険者は上で出てきた、全国健康保険協会、健康保険組合がそれにあたります。保険に加入しているあなたは「被保険者」となります。

管掌とは

保険制度を調べていると「管掌」(かんしょう)という言葉が出てきます。

ここまでにも出てきてますが、政府管掌、全国健康保険協会管掌健康保険、組合管掌健康保険、といった感じですね。

この「管掌」とは、責任持って取り扱う、担当する、という意味です。

「会計事務を管掌する」「人事業務を管掌する」という使われ方が例としてよく上げられます。固くて古めかしい言い方ですね。

健康保険法

保険に関しては、勿論法律(健康保険法)で定まっています。

ここで出てきた「全国健康保険協会」「健康保険組合」もなんとなくそうなった、というのではなく、法律でしっかり

「健康保険(日雇特例被保険者の保険を除く。)の保険者は、全国健康保険協会及び健康保険組合とする。」(健康保険法 第四条)

と定められているものです。

健康保険法については、以下を見てみてください。

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今回の整理とまとめ

  • 保険証の種類は大きく分けて「職域保険」「地域保険」「後期高齢者医療制度」がある
  • 医療制度という視点で見れば、更に「労災保険制度」「公費負担医療制度」「介護保険制度」などをがある
  • 保険証には様々な情報が記載れている
  • 保険証には様々な色のものがあるが、保険者によってことなるもので、特別な意味は無い
  • 保険者番号は基本は8桁、国民健康保険では6桁となる

様々な種類の保険証。
今回の内容で整理つきましたか?^-^)

種類の多さや、その他医療制度などをこうしてみると、実に様々なもので守られていることが分かります。

使わないですむのが一番ですが、何かあったら活用し、最善の道が選択できれば良いですね。

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