保険証を郵送で返却する時の注意点はこれ!添え状はこうやって書けば良い!

2016/12/21

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険証の返却では、基本は直接手渡しでお返しする、となりますが、手渡しで返却できない!という場合も出てきます。

そんな時に活躍するのが「郵送」ですが、さて、普通に送っても良いのかどうかが迷いどころ。ここは保険証はどれほど重要なものかをしっかり認識した上で、郵送の手段も考えましょう。

郵送では、普通郵便、簡易書留、一般書留などがありますが、勿論普通郵便では不安です。となると、簡易書留、一般書留などが候補となりますが、これらの違いをここで理解して、実際封筒は何を使えばよいか、宛先の書き方なども押さえておきましょう。

また、何か一筆書かなくては失礼なのでは...添え状が必要なのでは、なんていう思いがどうしてもよぎります。

難しく考える必要は全然ありませんので、添え状の書き方、例文なども一緒に見ておきましょう。

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保険証を郵送で返却する!

退職後などに、保険証のみ返却する、という場合があります。退職の手続きで一緒に返却すれば、こういったこともありませんが、

  • 返却のつもりが、うっかり忘れてしまった!
  • 家に置き忘れてきてしまった!
  • 財布の中に入れたままだった!
  • 病気などの諸事情で、たまたま返却できてなかった!

などなど、いろいろな場合もでてきます。

そんな時には会社などに出向いて直接返却する、というのが一番よいですが、これも時間や距離の関係で「返却しに行けない!」ということもあるんですね。

そんな時には「郵送で保険証を返却する」ということになりますが、この郵送、会社の健康保険組合、中小企業が加入している協会けんぽ、国民健康保険の場合でもできるんですね。

ただし、当たり前ですが郵送で返却する場合は、事前確認が必要です。

確認するポイントは、お勤めだった会社、国民健康保険では市役所などに

  • 郵送で返却しても良いか
  • その場合の宛先はどなたか(部署名含む)

この2点は事前にしっかり確認しておきましょう。

宛先を確認し忘れていた!という場合には、慌てず騒がず電話などで確認してみてくださいね。

●健康保険組合の場合

会社の健康保険組合に郵送する場合には、宛先を確認の上、それまで勤めていた会社へ郵送になります。

何か一言書かないと...と添え状を付ける場合には、このページ下方の添え状の書き方をみてみてください。

●協会けんぽの場合(任意継続では異なる)

会社の健康保険組合へ加入していた場合には、会社へ郵送しますが、中小企業などが加盟している協会けんぽでも、勤め先に返却は同じです。

ただ、退職後に健康保険の任意継続を選択する場合には、保険証の返却は「協会けんぽの支部」となり、必要書類の提出などもあるため、詳しくは協会けんぽの各支部に問い合わせしてみてください。

関連 保険証の切り替え3つの選択

任意継続の手続きには以前の保険証の番号が必要となりますので、以前の保険証のコピーはとっておくなど、番号は必ず控えておきましょう。

●国民健康保険

国民健康保険の返却、ということは、社会保険に入るということであり、国民健康保険の脱退手続きを行う必要があります。

基本は市区町村役場に出向いて手続きとともに保険証も返却、となりますが、諸事情により行けない場合は郵送の返却も可能です。

各市区町村の役場のページに郵送手続きの説明がありますので、そちらを参照してみるか、電話にて問合せてみてくださいね。

例えば名古屋市の場合、以下のように説明されています。

  • 参考)名古屋市の場合
  • 職場の健康保険証をコピーしたものと、国民健康保険の保険証をお住まいの区の区役所保険年金課保険係または支所区民福祉課保険係まで送付してください。

詳しくは、以下を見てみてくださいね。

同じようにお住まいの市区町村の市役所、役場ページに記載があると思いますので、そちらを参照してみるか、参照しても良くわからない、という場合には、電話で問い合わせしてみてください。

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郵送は一般書留か簡易書留か

では実際に郵送のためのポイントを見てみましょう。

郵送のポイントはなんといっても「保険証というものを送る」といった場合の送り方です。

●郵送でのポイント

保険証は、身分証の代わりとしても使える重要なものです。

つまり、免許証、パスポートなどといった身分証を郵送で送る、という場合と同じと考え、その意識で何で郵送するかを考える必要がある、ということですね。

このことから、明らかに普通郵便で送る、という選択肢はなく、

  • 対面での受け取りとなる簡易書留、書留(一般書留)を利用する

というのが基本となります。

また、世の中どこにでも悪意を持った第三者が必ずいるものだ、という点を意識して、中身が重要なものとわかる

  • 「保険証在中」などと書かないほうが無難である

ということも分かります。

結論を先に言えば、

  • 簡易書留で送る
    その際「保険証在中」とは記載しない

となりますが、以下で簡易書留、一般書留の違いを把握して、実際に「簡易書留」にするか「一般書留」にするかを見てみてください。

両者の違いは「配達経路の記録の詳細」と「万一の賠償額」(と料金)となっています。

●簡易書留とは

簡易書留は一般書留の簡易版です。

  • どの郵便局から出したか
  • どの郵便局に届いたか

を記録し、受け渡しも対面で、受取人からサインや印鑑をもらいます。

賠償額は原則5万円。

郵便の基本料金に加えて+310円。

不在の場合は、不在票が入れられ、指定日時に再配達となります。

●一般書留とは

一般書留とは、

  • どの郵便局から出したか
  • どの郵便局を経由したか
  • どの郵便局に届いたか

を記録し、受け渡しも対面で、受取人からサインや印鑑をもらいます。

郵便の基本料金に加えて+430円。

不在の場合は、不在票が入れられ、指定日時に再配達。

賠償額は基本10万円まで。
それ以上はにしたい場合には、5万円ごとに料金+21円。上限500万円。

賠償額については、保険証の場合では壊れる、といったものではなく、賠償額は計算できるものではありません。

何か物を送る時に壊れたりした場合にこの賠償額が活用される、ということで、保険証の場合には賠償額は考えなくてもよい、と言えます。

簡単に表で違いをまとめると、以下のようになります。

種類 サービス内容 受け渡し 不在の場合 料金
(基本料金に加えて)
賠償額
簡易書留

・どの郵便局から出したか
・どの郵便局に届いたか

・対面受け渡し
・受取人からサインや印鑑をもらう
・不在票で対応
・指定日時に再配達
+310円 原則5万円
一般書留

・どの郵便局から出したか
・どの郵便局を経由したか
・どの郵便局に届いたか

+430円

基本10万円まで
(最大500万円まで拡大可)

●特定記録郵便というのもあるが

一般書留、簡易書留の他に「特定記録郵便」というものもあります。

この特定記録郵便とは、書留とは異なり

  • 対面受け渡しではない
    (受取人の名前や印鑑はなし)
  • 配達先の郵便箱に配達したよ、という記録を残す
    (不在票の対応なし)

といったサービスです。賠償はついてません。

単に宛先のポストまで届けた、その記録を残します、というもので、保険証の返却に利用するには少し不安の残るサービスとなりますね。

ということから、特定記録郵便は考慮する必要はないでしょう。

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●配達証明というのもある

また他には「配達証明」というものもあります。

この配達証明は「一般書留に追加できるサービス」です。
(つまり簡易書留では利用できません)

宛先にした所に「何月何日に配達しました」という事実を証明するもので(実際の受取人が誰かまでの証明ではありませんのご注意を)このサービスを利用すると、何月何日に先方に届いた、ということが分かります。

ただ、一般書留であることが前提であり、かつ、一般書留では(簡易書留でも)対面の受け渡しであり、サインや印鑑をもらってのお届けになる、ということから、保険証の返却で配達証明までは必要はないでしょう。

心の安心、というか、届いたことを連絡して欲しい、届いたことが知りたい、という場合に限り、一般書留を使って配達証明を付ける、ということになります。

●結論は簡易書留

以上から、保険証の郵送では「一般書留か簡易書留を利用する」となりますが、保険証の返却では意味を成さない賠償額を除けば、その違いは郵送経路の記録と利用料金のみ。

郵送経路の記録の違いはどんな意味があるかといえば、まだ先方に届かない、といった時に、郵送経路の中で今どこあるか、の探しやすさが違ってくる、ということになります。

経由する郵便局までの記録を取る一般書留の方が特定しやすい、ということですね。

今どこにあるか、までは通常気にしませんが、どうしても気になる、ということでは、簡易書留ではなく一般書留を選択する、ということになります。

ということから、

  • 基本は簡易書留で十分

ということになります。

●3つの選択

ここまで見てきたことを総合すると、保険証を郵送で返却する場合には以下3つの選択があり「基本は簡易書留で十分」です。

  • 1)基本は「簡易書留」
  • 2)経由する郵便局の情報も把握しておきたい場合は「一般書留」
  • 3)一般書留を利用する中で、更に(気持ちの問題として)宛先に届いた証明が欲しい、という場合には配達証明をつける

各々料金は、郵送の基本料金に加え、

  • 1)簡易書留:+310円
  • 2)一般書留:+430円
  • 3)一般書留+配達証明:+740円(430円+310円)

ちなみに、配達証明は一般書留を差し出し後にも請求できます。
(この場合は+310ではなく+430円)
(発送後1年以内であり、発送時の受領書が必要)

書留の封筒は何を使う?

一般書留、簡易書留を利用する場合の封筒は何を使うか?と言えば、特別なものは必要ありません。

普通の封筒を利用し、郵便窓口に持って行って

「簡易書留でお願いします」

と言えばOKです。

書留とか簡易書留などの記載は不要です。
(郵便窓口で「書留」「簡易書留」のスタンプ押してくれます)

切手なども窓口対応でその場で支払えばOKですので、予め貼っておく必要もありません。

書留はどこから出す?

一般書留、簡易書留とも、基本は郵便窓口での受付対応です。

勢い余って「書留」などを記載して直接郵便ポストに投函しないように気をつけてくださいね。^◇^)

宛先の書き方

社会保険であれ国民健康保険であれ、事前に電話などで送り先(宛先)の確認はしっかりしておきましょう。

はっきりしない宛先では、勿論正しく受け取るべき人に届かない、何のために送っているのか分からなくなりますので、ここはしっかり確認が必要です。

特に会社へ郵送での返却では、社内で宛先分からずの行方不明にならないよう、しっかり宛先の部門や係を特定した宛先にすることが大切です。

ご担当の名前が分かれば、そこまで書いたほうが良いですね。

  • 担当の名前がわからない場合
    ○○会社 ○○部 ○○係 御中
  • 担当の名前まで分かる場合
    ○○会社 ○○部 ○○係 ○○様
    ○○会社 ○○部 ○○係 ○○総務部長

保険証などは会社と共有する重要書類の位置づけです。
(社会保険では保険料を会社が半分負担しているため)

郵送で返却できるかどうかは、必ず事前に確認してください。直接の手渡しでしか受け付けてくれない場合もあるようです。

宛先がはっきりわからない場合は、電話などで会社の元上司や総務部、普段事務をしていただいていた方にしっかりと確認してくださいね。

保険証返却の送え状の書き方

会社へ郵送で返却する場合、

  • 何か一筆書かなくては...
  • 一言添え状をつけないと失礼では...

ということが日本人的にはどうしても気になりますね(笑)

保険証の返却だけですので、添え状には以下のことが簡潔に書かれていれば大丈夫です。

  • (働いていた部門名や社員番号など、誰と特定できる情報)
  • 返却するもの(保険証、その他あればそれらを箇条書き)
  • 返却理由(何月何日に退職したためなど)
  • 締めの言葉(今までありがとうございました、今後のご発展を祈ります、など)

例文とすれば、以下の様な感じです。

  • ○○年○○月○○日付けで退職しました○○と申します。
  • 退職に伴い、保険証を返却したします。
  • お手数ですがお手続きのほど、よろしくお願いいたします。
  • 今までありがとうございました。
  • 御社の益々のご発展、お祈りしております。

始めになにか挨拶を入れたい場合には、

  • 在職中は大変お世話になりました。

また、実はすぐ返却の所、返却が非常に遅れてしまった、気まずい!という場合などでは、

  • この度は返却が大変遅くなり、申し訳ございませんでした

と最後に一言入れておけば良いと思います。

受け取り側からすれば「あー、○○さんが送ってきてくれたよー♪」ぐらいの感覚ですので、保険証の返却ではそれほど形式を考えなくて大丈夫です。

ただし再三となりますが、事前に誰に送ればよいかは、しっかり確認しておいてくださいね。

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この記事の整理とまとめ

  • 保険証は「身分証に変わる大事なもの」としっかり意識する
  • 郵送では「簡易書留」を利用する
  • 受け取ったことを知りたい場合には、「一般書留」+「配達証明」を利用する
  • 封筒は普通のもので良い
  • 宛先をしっかり確認し「保険証在中」などの記載はしない
  • 添え状を付ける場合には、誰、返却するもの、返却理由、などを簡潔に書いた簡単なもので良い

大事な大事な保険証ですが、郵送で送る場合には、その重要性をしっかり意識して、簡易書留を利用しましょう。

郵送の場合では、普通の封筒に宛先を記載して、後は郵便窓口で「簡易書留でお願いします」と言えば、切手やスタンプはその場で対応してもらえます。

難しく考えることはありませんので、保険証の返却は早め早めの対応を行いましょう。

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